福山雅治「龍馬伝」: 演出が・・・

2010年1月4日

NHK大河ドラマ「龍馬伝

日本の歴史上の人物で最も人気のある英雄、坂本龍馬を描いたNHKの大河ドラマが始まるということで、街の書店などではにわかに坂本龍馬ブーム到来という感じですね。

ところで、第1話。

確かに、普通に感動的なドラマとしては成立していますが、、、期待が大きかったせいか、個人的には、どうも、いまひとつ、という印象でした。

まず、岩崎弥太郎を、龍馬への嫉妬に満ちた過剰なまでに利己的で限りなく卑しい人物として、醜く描きすぎている点に、違和感。

ドラマの冒頭、インタビューに答える岩崎弥太郎。

「龍馬はの・・・わしがこの世で、一番嫌いな男やった!あんな能天気で、自分勝手で、人だらしで、おなごに好かれて、あればぁ腹の立つ男は、どこにもおらんのじゃき!」というセリフで物語が始まります。

その後も、ところどころ、岩崎弥太郎は、惨めで卑しく自己中心的で嫉妬深い人物として、常に汚れた恰好で登場します。

龍馬の死後も岩崎弥太郎が「一番嫌いな男」と表現していることで、最後まで何となく暗い後味を残したまま最終回を迎えるドラマなのではないか、というような予感。

坂本龍馬という人物特有の「さわやかさ」のようなものが、結局、この人物にだけは伝わらなかった、という設定を冒頭で示してしまうのは、どうかな、と思いました。

次に、主題歌

歌詞がほとんどないので、印象に残りにくいのでは・・・?

スケールの大きな曲に負けない声を持つ平原綾香あたりが、このドラマの主題歌には適任だったのではないか、と個人的には思います。

主題歌が終わって最初の場面は、龍馬の少年時代から。

その設定も、どうかな、と思いました。

福山雅治演じる物静かな龍馬が物語の冒頭に登場して、坂本龍馬という人物の魅力のかけらでも見せてから、少年時代を回顧する場面に入った方が、視聴者を惹きつけることができたのではないでしょうか。

特に、母親が倒れた場面での子役の棒読みの「母上!母上!」の連呼の最中には、チャンネルを変えようかと少しだけ思いました。

子役の演技が悪いのではなく、何度もしつこく叫び声を繰り返せば視聴者が泣いてくれるだろうと思い込んでいる監督または演出家の明らかな失敗です。

このあたりから、演出家または監督があまりよくないのかな、と思い始めました。

最後に、第1話、最大のクライマックスでのセリフ、「憎しみからは何も生まれん」という場面では、音楽のボリュームが気になりました。

一人のケンカを止めただけなのに、まるで大政奉還が成功したかのような大げさなBGM

過剰な演出、の一言です。

毎回、この調子で、1話ごとに(むりやり)過剰な盛り上がりの場面をつくってドラマが終わることになるのだろうか。

う~~~ん。。。

せっかく、歴史的な素材も、訴えているテーマも、俳優もいいのだから、監督、脚本、演出が、もう少し、なんとかなればなあ、と思わされてしまった第1話でした。


関連ページ:



  1. もん
    2010年1月19日 07:52

    演出に工夫がほしい。観るのが苦痛。岩崎弥太郎の描き方(演出の仕方もあるが)。1、2、3回とも。
    泥まみれのオーバーアクション。路上に対座する親子は異様。
    出演者のセリフが聞き取れないのは発声のトレーニング不足。製作者、演出家の責任。せめて音楽を抑えて。

  2. waylife
    2010年1月19日 10:44

    コメントありがとうございます。
    なるほど、出演者のセリフが聴きとりにくいことがあるのは、土佐弁のせいよりも発声トレーニング不足ということもあるんですね。
    僕の場合は、「苦痛」というより、むしろ毎週つっこみどころを探すのが楽しみですが(笑)。
    大げさな演出にも、少しずつ慣れてきました。
    歴史ドキュメンタリーや時代劇ではなく、ミュージカルや演劇を見ているような感覚で楽しめばいいのかな、と。
    “歴史から解き放たれた「龍馬=福山雅治」を、目の前で見てみたい”と演出家が言っているくらいですから、これからもいろいろな意味で楽しませてくれるのではないかと思います。